女性向けの新しいウェアラブル搾乳器を製造しているスタートアップであるWillowは、より多くの製品ラインを提供するために5500万ドル(約57億8000万円)の新規資金調達をした。

同社は、今年1年は売上が好調に伸び、かつてeBayとAirbnbのマネージャーを務めたLaura Chambers(ローラ・チェンバース)氏が最高経営責任者に就任、新しい資金を使い2021年には搾乳器を超えた新商品を市場に投入する予定である。

Frost&Sullivan(フロスト＆サリバン)による2020年3月レポート(F&S記事)によれば、フェムテック市場(母親向けのテクノロジーを含む)全体規模は10億ドル(約1051億円)強となり、12.9%の成長率を見せている。
このカテゴリーは小さいものの、サービスを提供するためのツールが増えるにつれて、資金不足であるこのセクターも急速に成長している。
実際、Willowがこれまで調達してきた1億5500万ドル(約162億9000万円)は、同社を女性の健康に対する投資上位層に位置付けている。

母乳で育てる場合、搾乳に関する問題は多く、Willowの創設者で前CEOであるNaomi Kelman(ナオミ・ケルマン)氏はTechCrunch≪≫に対して以下のように語っている。

「搾乳ポンプによって生活のほとんどが支配されているようなものだ、と語る女性は多いのです。」
「彼らは、もし定期的に母乳を与えたり、ポンプで搾乳しないと、母乳の供給量が減って、母乳育児が終わってしまうというのです。」

そのため、既存企業やスタートアップは、母乳の搾乳をより効率的にするだけではなく、ユーザーに、より高い快適さを尊厳を与える技術を開発している。

NEA、Meritech Capital Partnersが主導し、新しい投資家であるPerceptive Advisorsも参加し、新たな5500万ドル(約57億8000万円)の資金を得たWillowは、チェンバース氏の指揮の下、単に搾乳器の製造に止まることなく、その足跡を国際市場に拡大しようとしている。

また、チェンバース氏は以下のように語っている。

「私たちが解決したかった最初の問題は、搾乳行為と、素晴らしいウェアラブルモバイル搾乳器でした。
　それが常に最優先の製品でした。搾乳に対して私たちができるイノベーションは他にもあるのです。お母さんたちは私たちがより多くのハードウェアとソフトウェアで彼らをサポートすることを望んでいるのです。
　また、私たちはお母さんたちと協力しながら、他にサポートが必要な場所を探しています。お母さんたちが歩む母親としての道のりは、驚くほどサポートされていないのです。
　私たちはこれからも、お母さんたちと協力して、彼らにとって何が重要であるか見出し、それを作り上げていくつもりです。」

【参照】
TechCrunch Japan：https://jp.techcrunch.com/2020/09/23/2020-09-22-willow-the-startup-making-the-wearable-breast-pump-raises-55-million/
原文：https://techcrunch.com/2020/09/22/willow-the-startup-making-the-wearable-breast-pump-raises-55-million/