James Dyson Award(以下、JDA)は一般財団法人 ジェームスダイソン財団は、次世代のエンジニアやデザイナーの支援・育成を目的とし、毎年、財団が主催している国際エンジニアリングアワードである。
今年のJDA2020では、新型コロナウイルス感染拡大の影響下にもかかわらず、27の参加国から史上最多である1,794作品が集まった。
これらの中から、ダイソンのデザインエンジニアによる厳正な審査の下、国際ファイナリストTOP20が発表され、日本の国内最優秀賞を受賞した「Syrinx」が選出された。

 

 

JDA 2020

JDA 2020は応募作品数が昨年比67%増を記録し、テーマとして医療分野におけるイノベーション、サスティナブルデザイン、構成者や身体に障害をもつ方々のサポートを目的とした作品が多く見受けられた。
例えばスウェーデンの応募作品「Reglove」は、医療現場で最も頻繁に使用される個人用防護服(ersonal Protective Equipment: PPE)である手袋をリサイクル可能な物として作りだすシステム、また、英国の応募作品「The Tyre Collective」はタイヤから生じる粉塵の量を減らす装置である。

これらのように多くの国・地域が共通して抱える問題・課題に対して「エンジニアリングでどのように解決できるか」の視点に基づいた作品が多く見受けられた。

JDA 2020に関して、ダイソンの創業者兼チーフエンジニアのジェームズ ダイソンは次のように述べている。

「よりよい世界の実現を目指し、チャレンジを続ける次世代を担う若いエンジニアやデザイナーたちの取り組みを私たちはサポートしていくべきです。James Dyson Awardは、次世代のエンジニア達が考える、解決すべき問題に取り組むことを強く奨励し、その取り組みや過程を通じ、将来につながる自信やリソース、経験を培ってもらいたいと考えています。日々、新たな課題や問題が生まれている中で、JDA 2020のファイナリストTOP 20の結果から見えることは、若いエンジニアやデザイナーたち自身が多くの解決につながるアイディアを生みだしていることです。それは、革新的な医療装置や、農作業に関連する技術、そしてサスティナビリティを加速させるアイディアです。国際最優秀賞にどの作品が選出されるかはまだわかりませんが、ファイナリストに選出されたエンジニア達、またその大いなる飛躍の可能性を秘めたアイディアに対し、称賛を送りたいと思います。」

 

 

「Syrinx」

「Syrinx」は、東京大学大学院 竹内 雅樹氏ら4名チームによる声を失った方々が、再び声を取り戻すことができるウェアラブルデバイス。

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原文

PRTIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000029.000042335.html

関連URL

James Dyson Award 2020:https://www.jamesdysonaward.org/ja-JP/